2015 MotoGP サンマリノ戦

2015年、MotoGP サンマリノ戦。
このレースで何があったかというと!!

 
レース中にお天気が急変、雨が降ったり止んだりして、ライダーは2回バイクを乗り換えることになった、実に珍しいレースでした。

まずスリックタイヤでスタート。1コーナーは、ロレンソ、マルケス、ロッシの順。そして我がホルヘ・ロレンソ様得意の逃げ切りパターンに...というところで、雨が降ってきた。下位ライダーから続々とレインタイヤのバイクに乗り換え。マルケス、ロレンソ、ロッシの順に。
そうこうしているうちに、今度は雨が止んで路面が乾いてきた。スリックタイヤのバイクに乗り換えるライダーが出てきた。順位は、ロッシ、ロレンソ、マルケス。
まず、さっさとマルケスがピットインして、乗り換え。ロッシとロレンソは意地の張り合いなのか、ピットインせずレインタイヤで走り続ける。その後ロレンソ、ロッシと1周遅れづつでようやく乗り換えたけど、マルケスの驚異的な追い上げには勝てず、タイヤを十分温めなかったホルヘ様転倒。乗り換えで時間を食ったロッシは、5位まで順位を落としてしまう。

という状況の中!!
マルケスが2回めの乗り換えをしたころ、アナウンサーが「ブラッドリー・スミスが追い上げてきました」と。しかも、「スミスは一度も乗り換えしていません」だと。
もう、この時点でズッキュン!!ですよ。この複雑なレースの中、唯一最初からずっと、雨でも止んでもスリックタイヤで走り続けていたライダー、ブラッドリー・スミス。
結果、彼はマルケスの次にゴール、なんと2位ポディウムゲット。
レース後すぐのインタビューで「ピットインのサインを見落としてしまって、走りづつけた」と言ってました。
もう、たまらんです、こういうひと。これをキッカケに、Bradley Smith 38ファンになりました。

このレースの解析ブログを見つけました。読んでいて、楽しい。
このとき、彼が言っていた言葉は、"Luck favours the brave." (幸運は勇者を好む)。 勇者かどうかは疑問ですが(笑)、幸運に恵まれたのは確かですね。

2015年、毎レース欠かさずポイントゲットしたライダーは、ロッシとスミスの2人だけ。スミスはこの年、鈴鹿8耐にもヤマハファクトリーチームで参戦して優勝。よい一年でした。


スミスくんの好きなところは、潔さ。
2017年、スキンヘッドライダーは、(また!!)ロッシとスミス。ロッシはたぶん「決意のスキンヘッド」、スミスくんは「生えてこないからスキンヘッド」。
降りしきる雨の中、スリックタイヤで走り続けた意地と、共通点あるかも。